自費の義歯と保険の義歯の違い
歯の豆知識
こんにちは!まさみ歯科スタッフ遠藤です!
東北も梅雨入りし、ここからジメジメした暑さが始まりますね☂体調を崩しやすい時期ですのでみなさんお気をつけください!
今回は自費の義歯と保険の義歯の違いについてお話ししたいと思います🍀
自費の義歯と保険の義歯の違いは、主に「材料の質」「製作工程」「見た目の自然さ」「装着感・使用感」などの点で大きく分かれます。
保険の義歯は、国が定めたルールに基づいて製作され、基本的には最低限の機能回復を目的としています。一方で、自費の義歯は患者さま一人ひとりの要望やお口の状態に合わせて、より高品質な材料や技術を使って製作されるため、見た目や使い心地に優れています。
そして保険義歯で使われる材料は、レジン(プラスチック)が主で、強度や耐久性に限界があります。また、強度を得るため厚みが必要になり違和感を覚えることも多く、見た目もやや人工的に感じられることがあります。金属のバネも目立つことが多く、審美的にはやや劣ります。製作工程も標準化されており、患者さまごとに細かい調整をする余地が少ない場合があります。
一方で、自費の義歯では金属床やシリコン義歯など、さまざまな高品質素材を選ぶことができ、装着感の良さや見た目の自然さが大きく向上します。金属床義歯は強度があり、薄く作ることができるため、違和感が少なく食事や会話もしやすくなります。また、ノンクラスプデンチャーのように金属のバネを使わない義歯もあり、口元の見た目を自然に保つことができます。歯科技工士が一つ一つ丁寧に作製するため、フィット感も非常に高く、長期的な快適性が期待できます。
そしてみなさんが一番気にされるのがしっかりお食事ができるかどうかです。やはり義歯を使用していても美味しく食事を楽しみたいですよね。
そこで自費の義歯と保険の義歯でお食事の際に味の感じ方に違いがあるのか…ですが、やはり使用される材料や設計の違いによって味の感じ方に差が出るようです。
〇 味の感じ方に影響を与える主な要因〇
1.口蓋(上あご)を覆う範囲の違い
保険の義歯
→ レジン(プラスチック)製で、強度確保のために口蓋を広く覆う構造になりやすい。
→ 味を感じる口蓋の粘膜が覆われ、味覚が鈍くなることがある。
自費の義歯
→ 金属床義歯などでは、薄く、口蓋をあまり覆わない設計が可能。
→ 味覚や温度の感じ方が保たれやすく、自然な食感・味を感じやすい。
2.素材の違い
保険の義歯
→主にレジン(樹脂)を使用。
厚みが出るため、舌触りや味の感じ方に影響する。
熱伝導性が低く、食べ物の温度が感じにくい=味の印象がぼやける。
自費の義歯
→金属(コバルトクロム、チタンなど)を使用する場合が多い。
熱伝導性が高く、食べ物の温度を感じやすい。
結果として、味もよりしっかり感じられる傾向に。
3. 装着感・密着性の違い
保険義歯
→使用できる材料や工程が限られているため細部までの精密な再現は難しい。
咀嚼時に動いたり、外れやすかったりする場合もあり、義歯安定剤が必要になることも。
自費の義歯
→個人の口腔に精密に適合させるため、動きにくく、より自然に噛める。
しっかり噛めることで、唾液の分泌が促され、味物質が舌に届きやすくなる。
ただし、この味の感じ方には個人差も大きく、体質やもともとの口腔内の状態によっても左右されます。
☆自費の義歯は全額自己負担となり、費用が数十万円に及ぶこともあります。(自費義歯は医療費控除の対象になります)
保険義歯は費用を抑えられる反面、快適性や見た目の面では妥協が必要な場合もあります。
最終的には、患者様のご希望やライフスタイル、経済状況に応じて選択することが大切です。信頼できる歯科医師と十分に相談し、自分に合った義歯を選ぶことが、満足のいく治療結果につながります。
まさみ歯科では義歯についてのご相談など常に受け付けております。
気になる方やお悩みがある方はお気軽にご相談ください🌷