喫煙のリスク
歯の豆知識
こんにち歯科衛生士の目黒です。
インフルエンザやコロナなどの感染症が流行する中、寒さも厳しさを増しております。手洗い、うがい、お口のケアなどで感染予防に努め、どうぞお体に気を付けてお過ごしください。
さて今回は、「喫煙のリスク」について説明させていただきます。
喫煙は健康に悪影響を及ぼすことが広く知られていますが、お口の健康にも悪影響を及ぼします。タバコの煙には数千もの化学物質が含まれており、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われています。
喫煙が口腔内に与える影響
・歯の着色
タバコに含まれるタールやニコチンが歯に付着し、黄ばみや茶色い着色を引き起こします。
・歯肉の変色
タバコを吸うとニコチンの影響で歯肉が黒ずんで見えるようになります。また、有害物質から歯肉を守るためにメラニン色素が作られ、喫煙歴が長いほど歯肉はどんどん黒ずんでいきます。
・口臭
タバコに含まれるニコチンとタールや煙が口臭の原因となり、喫煙者特有の口臭を引き起こします。
・虫歯
喫煙により唾液の量が減り、虫歯のリスクが高まります。

・歯周病のリスクを高めます
喫煙者が歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。
ニコチンには血管収縮作用があるため、血行が悪くなり、炎症を起こしても、出血や腫れが起きにくいため、歯周病の発見が遅れ重症化しやすくなります。
歯周病治療を始めても歯肉の治りは悪く、治療経過を見てみると再び悪くなっていく傾向があります。
・口腔癌のリスクを高めます
喫煙者は、口腔癌のリスクが非喫煙者に比べて7倍高いと言われています。タバコに含まれる有害物質が、口腔内の細胞のDNAに損傷を与え異常細胞の増殖を引き起こす可能性があります。また、タバコの煙を吸い込むことで口腔内の組織が損傷を受け、癌のリスクが高まります。口腔癌は、舌や口蓋、口底などの部位に発症し進行が早く、治療が難しい場合があります。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、ニコチンは一種の神経毒で、血管を収縮するので、体が酸欠や栄養不足状態になります。

ニコチンは体を守る免疫機能を狂わせるので、病気に対する抵抗力が落ちたり、アレルギーが出やすくなります。更に傷を治そうと組織を作る線維芽細胞の働きまでを抑えてしまうので手術後も治りにくくなります。また、ヤニという形で歯の表面に残っているので、歯がザラザラして菌が張り付きやすくなり、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出し続けることになります。
禁煙することで歯周病や口腔癌のリスクが大幅に減少します。歯周病のリスクは4割も減少し、手術後の治療経過も非喫煙者とほとんど差が無くなります。
肺癌にかかるリスクは喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですが、禁煙すると4年で2倍、5年で1.6倍、10年で1.4倍に落ちていきます。
口腔内の健康を維持するためには禁煙が最も効果的な方法です。
喫煙者は早期発見、早期治療が歯周病や口腔癌の進行を抑える鍵となるので定期的な歯科検診が重要です。
丁寧な口腔ケアを心がけ半年に一度定期検診を受けましょう。
インフルエンザやコロナなどの感染症が流行する中、寒さも厳しさを増しております。手洗い、うがい、お口のケアなどで感染予防に努め、どうぞお体に気を付けてお過ごしください。
さて今回は、「喫煙のリスク」について説明させていただきます。
喫煙は健康に悪影響を及ぼすことが広く知られていますが、お口の健康にも悪影響を及ぼします。タバコの煙には数千もの化学物質が含まれており、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われています。
喫煙が口腔内に与える影響
・歯の着色
タバコに含まれるタールやニコチンが歯に付着し、黄ばみや茶色い着色を引き起こします。
・歯肉の変色
タバコを吸うとニコチンの影響で歯肉が黒ずんで見えるようになります。また、有害物質から歯肉を守るためにメラニン色素が作られ、喫煙歴が長いほど歯肉はどんどん黒ずんでいきます。
・口臭
タバコに含まれるニコチンとタールや煙が口臭の原因となり、喫煙者特有の口臭を引き起こします。
・虫歯
喫煙により唾液の量が減り、虫歯のリスクが高まります。
・歯周病のリスクを高めます
喫煙者が歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。
ニコチンには血管収縮作用があるため、血行が悪くなり、炎症を起こしても、出血や腫れが起きにくいため、歯周病の発見が遅れ重症化しやすくなります。
歯周病治療を始めても歯肉の治りは悪く、治療経過を見てみると再び悪くなっていく傾向があります。
・口腔癌のリスクを高めます
喫煙者は、口腔癌のリスクが非喫煙者に比べて7倍高いと言われています。タバコに含まれる有害物質が、口腔内の細胞のDNAに損傷を与え異常細胞の増殖を引き起こす可能性があります。また、タバコの煙を吸い込むことで口腔内の組織が損傷を受け、癌のリスクが高まります。口腔癌は、舌や口蓋、口底などの部位に発症し進行が早く、治療が難しい場合があります。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、ニコチンは一種の神経毒で、血管を収縮するので、体が酸欠や栄養不足状態になります。
ニコチンは体を守る免疫機能を狂わせるので、病気に対する抵抗力が落ちたり、アレルギーが出やすくなります。更に傷を治そうと組織を作る線維芽細胞の働きまでを抑えてしまうので手術後も治りにくくなります。また、ヤニという形で歯の表面に残っているので、歯がザラザラして菌が張り付きやすくなり、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出し続けることになります。
禁煙することで歯周病や口腔癌のリスクが大幅に減少します。歯周病のリスクは4割も減少し、手術後の治療経過も非喫煙者とほとんど差が無くなります。
肺癌にかかるリスクは喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですが、禁煙すると4年で2倍、5年で1.6倍、10年で1.4倍に落ちていきます。
口腔内の健康を維持するためには禁煙が最も効果的な方法です。
喫煙者は早期発見、早期治療が歯周病や口腔癌の進行を抑える鍵となるので定期的な歯科検診が重要です。
丁寧な口腔ケアを心がけ半年に一度定期検診を受けましょう。