こんにちは、歯科衛生士の福井です！
もう１１月末、、、今年もあっと結う間にあと２ヶ月で終わってしまいますね

さて、今日は【歯周病と全心疾患との関係性】についてお話しします。
みなさんは歯周病という言葉をよく耳にすると思いますがどんな病気なのかはご存知ですか？
歯周病とは細菌の感染によって引き起こされる病気です。虫歯とは違い、直接歯には影響せず、歯を支えている周りの組織（歯周組織）を破壊してしまいます。


［歯周病の原因］
お口の中には約３００〜５００種類の細菌が存在します。この細菌は普段からしっかりお口のお手入れをされていれば悪さをしませんが、歯磨きをさぼったり、甘いものなどダラダラ食べをしてしまう事で、細菌たちがネバネバした汚れに変わり歯の表面にくっついてきます。
これを歯垢（プラーク）といい、粘着性が強い汚れなのでうがいなどでは簡単にとれないよごれになります。
この歯垢（プラーク）の中にはたくさんの細菌が存在し、虫歯や歯周病を引き起こします。その細菌によって歯肉に炎症を引き起こし、さらには歯を支えている骨を溶かし、結果的に歯を失う原因となります。
歯垢（プラーク）除去せずそのままにすると硬くなり、歯石に変わります。歯石になってしまうとブラッシングでも取り除く事ができなくなり、さらに細菌を取り込み、歯周病の進行させてしまいます。

他にも
・ 歯ぎしり、くいしばり
・ 不適合な被せ物
・ 不規則な食習慣
・ 喫煙
・ ストレス
・ 薬の長期服用
などの進行要因もあります。

そんな歯周病は近年、糖尿病や誤嚥性肺炎、早産の原因になる事が判明し、単にお口の中だけではなく、全身の健康に関係するという事です。

［歯周病と関係する病気］
① 糖尿病
糖尿病になると細菌に対する抵抗力や組織の修復力の低下、お口の乾燥などが生じ、それらが歯周病を悪化させる
※ 糖尿病の方は健康な方と比べると２倍以上歯周病にかかりやすくなる

② 心臓病
歯周病菌が血液を介して炎症を起こし、炎症を起こす事で血液の流れが悪くなり血栓ができ、心筋梗塞などの原因になる
※ 歯周病は健康な人に比べて心筋梗塞などを起こすリスクが約３倍高い
その中でも２５〜４５歳の若い方のほうが心筋梗塞を起こすリスクが７０％上がる

③ 誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎は食べ物や唾液が誤って気管支に入って起こる肺炎の事
その時入り込んだ口腔内の細菌によって肺炎を起こしてしまいます
※ 歯周病を放置したり口の中が不潔なままだと肺炎のリスクが高くなる

他にも
・ 脳血管疾患
・ 早産、低体重児の出産リスク
・ 骨粗鬆症
などとも関係があります。
　

このように歯周病は口の中だけではなく体全体と関係しており、命にも関わってきます。日々のご自身でのお口の管理に加えて定期的なメインテナンスを受け、自分の今のお口の状況・状態を把握し正しいお手入れをしながら健康な体を築きましょう！！！