歯の外傷(ケガ)について
歯の豆知識
こんにちは。歯科医師の中村です。
今回は歯の外傷についてお話させていただきたいと思います。
歯の外傷とは転倒や交通事故、スポーツなどで起こる言わば歯のケガです。
ほとんどの受傷部位が前歯です。
しかし、外傷を起こしても適切な対処で歯を残せる可能性もあります。突然の出来事に慌てず対処出来るように、みなさんに知っておいて欲しいことをこれからお話しさせていただきます。
歯の外傷は大きく分けて次の4つに分けられます。
①歯が欠けた
②歯がグラグラになった
③歯の位置がずれた、めり込んだ
④歯が抜けた
まず、①歯が欠けてしまった時は、歯科材料で歯の修復をします。欠けた範囲によっては神経の処置が必要になることもあります。
②歯がグラグラになった場合、歯が大きく動くようであれば動く歯を近くの歯と固定します。グラグラの程度が小さければそのまま固定せずに様子を見ることもあります。ただ、どちらの場合も、外傷を受けた歯の安静を図る必要があるため、最低2週間は受傷部位で噛まないように気を付けてください。
③歯の位置がずれた、めり込んだ場合も、歯を元の位置に戻して固定する必要があります。この場合も、固定後は安静を図ります。
④歯が抜けた場合は、抜けた歯を元の位置に固定し(再植)生着するのを期待します。
ここで、歯を歯科医院までもってくくる間の保存方法によって歯の生着率が大きく変わります。
保存の状態としては乾燥状態が最も生着率を下げる状態です。最も良い保存方法としては生理食塩水(0.9%食塩水)中に保存することですが、生理食塩水を常備していることはほとんどないのではないかと思います。その場合は牛乳に保存してもらうと良いです。牛乳がない時は、飲み込まないように気を付けて口の中に入れて、乾燥させないようにして保管してもらっても大丈夫です。抜けてしまった歯が汚れている場合には、歯の根の部分には触らないようにして軽く流水で汚れを落としてください。
歯の再植は早ければ早いほど生着率が高くなるので、早めに歯科医院を受診してくださいね。
③④いずれの場合も固定期間は1,2か月程度となります。
残念ながら、外傷を起こしてしまった歯は、中の神経が死んでしまうことが多いです。歯が変色してきたり、痛みが出てきた場合は神経が死んでしまったサインです。その場合は、歯を守るために神経の治療が必要となります。
ケガはいつ自分の身に起こるかわからないことなので、慌てず対処していただければと思います。
今回は歯の外傷についてお話させていただきたいと思います。
歯の外傷とは転倒や交通事故、スポーツなどで起こる言わば歯のケガです。
ほとんどの受傷部位が前歯です。
しかし、外傷を起こしても適切な対処で歯を残せる可能性もあります。突然の出来事に慌てず対処出来るように、みなさんに知っておいて欲しいことをこれからお話しさせていただきます。
歯の外傷は大きく分けて次の4つに分けられます。
①歯が欠けた
②歯がグラグラになった
③歯の位置がずれた、めり込んだ
④歯が抜けた
まず、①歯が欠けてしまった時は、歯科材料で歯の修復をします。欠けた範囲によっては神経の処置が必要になることもあります。
②歯がグラグラになった場合、歯が大きく動くようであれば動く歯を近くの歯と固定します。グラグラの程度が小さければそのまま固定せずに様子を見ることもあります。ただ、どちらの場合も、外傷を受けた歯の安静を図る必要があるため、最低2週間は受傷部位で噛まないように気を付けてください。
③歯の位置がずれた、めり込んだ場合も、歯を元の位置に戻して固定する必要があります。この場合も、固定後は安静を図ります。
④歯が抜けた場合は、抜けた歯を元の位置に固定し(再植)生着するのを期待します。
ここで、歯を歯科医院までもってくくる間の保存方法によって歯の生着率が大きく変わります。
保存の状態としては乾燥状態が最も生着率を下げる状態です。最も良い保存方法としては生理食塩水(0.9%食塩水)中に保存することですが、生理食塩水を常備していることはほとんどないのではないかと思います。その場合は牛乳に保存してもらうと良いです。牛乳がない時は、飲み込まないように気を付けて口の中に入れて、乾燥させないようにして保管してもらっても大丈夫です。抜けてしまった歯が汚れている場合には、歯の根の部分には触らないようにして軽く流水で汚れを落としてください。
歯の再植は早ければ早いほど生着率が高くなるので、早めに歯科医院を受診してくださいね。
③④いずれの場合も固定期間は1,2か月程度となります。
残念ながら、外傷を起こしてしまった歯は、中の神経が死んでしまうことが多いです。歯が変色してきたり、痛みが出てきた場合は神経が死んでしまったサインです。その場合は、歯を守るために神経の治療が必要となります。
ケガはいつ自分の身に起こるかわからないことなので、慌てず対処していただければと思います。